健康状態が良好であることが条件に

赤ちゃんが生まれたら何かと忙しくなって思うように動けなくなるので、
妊娠中に旅行を楽しみたいと考える方も多いですが、妊婦さんの旅行は
注意しなければいけないことが多いです。安定期に入って母子共に健康な状態であれば
問題ないと思われますが、場合によっては妊娠中の旅行を断念した方が
よい場合もあるので注意してください。

移動手段について

妊娠中の旅行で飛行機に搭乗する場合には体調の変化に十分注意しましょう。
妊娠をする前なら特に問題なかった方も、特に妊娠初期は気圧の変動などが
原因で強い痛みや出血を伴う場合があります。気分が悪くなって吐き気が
ひどくなる場合もありますので、気分がすぐれないという時には
無理をせずに途中で旅行を断念するようにしてください。

お腹が大きくなった状態ではシートベルトが止まらない場合もありますので、
必ず客室乗務員に伝えてベルトを延長してもらうようにしてください。
ベルトが締まらないから装着しないという考えではなく、安全を第一に
考えるように心がけましょう。

温泉について

ゆっくり温泉旅行をしたいと考えている妊婦さんも多いですが、
泉質によって妊婦さんは入っていけないと指示されている場合が多いです。
泉質は問題なくても足を滑らせて転倒する可能性や、細菌感染の可能性も
あることからできるだけ露天風呂は避けてかけ流しの温泉を選ぶと良いでしょう。

サウナと水風呂へ交互に入るのも良くありませんし、温泉に
長時間浸かり過ぎるのもNGです。妊娠前の体とは変わっていることを
自覚して温泉を利用しましょう。

最も安全な時期

妊娠の状態が特に問題のない健康的な妊婦さんであれば無理をしないように
旅行をしても良いと言われていますが、最も安全な時期だと考えられるのが
18週から24週くらいです。特に避けるべきなのは妊娠初期で、無理をすると
流産のリスクが高くなるので妊娠しているかわからないような時期は
旅行を避けてください。臨月近くになって旅行をするとお腹の張りが
ひどくなって早産になる可能性も高くなるので注意が必要です。
最も動きやすいと考えられる安定期に入ったらかかりつけの
医師に相談をしてください。

安定期で医師からも旅行をしても良いとお墨付きをもらったからといって、
長時間長距離に及ぶ旅行は避けた方が良いです。例えば海外旅行をする場合は
長時間飛行機に搭乗したままで移動しなければならないため、
エコノミークラス症候群を発症するリスクが高くなり母子の健康状態に
悪影響を及ぼします。観光旅行のように何箇所も動きまわるような旅行ではなく、
ゆっくりと時間を過ごせるような旅行を計画してください。

また、万が一に備えて健康保険証や母子健康手帳を
持参するように心がけてください。

旅行以外のイベントを検討するのも手

体調や安全性を理由に、長距離の旅行を断念しなければならない場合、
近場でできるイベントに切り替えて楽しむのも、良い方法でしょう。

たとえば、マタニティフォトのように、妊婦さんのために
写真撮影を行うスタジオなどは、妊婦さんをケアする体勢が
整っているため、お腹が大きくなった状態でも安心して
撮影を行うことができます。

ほかにも映画館や観劇なども、大きな移動を必要とせず
あまりお腹に負担をかけずに楽しむことができるでしょう。
ただし、旅行と同様に気分がすぐれないという場合は、
無理をせずに途中で断念するようにしてください。