妊活にも正しい生活習慣が大切!

生理周期を正常にすることが最大の妊活

女性の社会進出と環境の変化により、第一子出産年齢は年々上昇傾向にあります。
2012年の人口動態統計によると、第一子出産時の女性の平均年齢は30.3歳とついに30代の大台に達しています。

もっとも、数十年前に比べて今の30代は見た目も体力も若々しいので、ただちに妊娠や出産に影響があるというわけではありません。

とはいえやはり妊娠のしやすさということで考えると、高齢になるにつれ難しくなっていくということは間違いのない事実です。

ちなみに「不妊」と定義される状態とは、結婚後子供を作ろうと考えて性生活を送ったカップルで、1年以上妊娠に至らなかった時とされています。

これは一般的に1ヶ月の性生活で妊娠にいたる確率は約20~30%であることから、通常は結婚後半年以内に妊娠する場合が多いということより目安とされている期間です。

子供を望んで避妊をしない夫婦の場合、1年以内に妊娠をするのは約8割、2年以内で約9割という数字が調査によってわかっています。

一方、妊娠を望んでいるにも関わらず思うように妊娠に至らないという悩みを持つ人もいます。
2年以内に妊娠をしないカップルも10組に1組はいると考えると、決して少ない数字とは言えないでしょう。

妊娠に至らない原因はさまざまなですが、女性の体質的に「生理不順気味で周期が安定しない」「冷え性」「大きなストレスを抱えている」といったことがあると妊娠しにくくなる傾向があります。

生理の周期を安定させるための生活習慣とは

女性の体に最も負担なく妊娠と出産ができる年齢は25~35歳くらいまでとされています。
もちろんその年齢以外でも十分健康な赤ちゃんを出産している女性はたくさんいますが、望んだ時期に妊娠をし、健康な母体に早くに回復することを考えるなら、その年代のうちに出産をしておくようにしたいところです。

希望に近い妊娠を実現するには、まずは生理の周期を安定させることが第一条件となります。
生理不順が起こる原因は、子宮内で起こる排卵や子宮内膜の成長が正常ではなくなってしまうことです。

子宮がきちんと周期的に活動をしないと、うまく受精ができなかったり、受精をしてもしっかり胎児を成長させることができなかったりします。

生理の周期を安定させるためにはまずはしっかり生活習慣を整え、規則正しいサイクルで活動をするということが大切です。

朝方の早寝早起きの習慣を持ち、しっかり三食決まった時間に食べるようにするだけでもかなり体質を改善することができます。

どうしても生理の周期が安定しないという人は何らかの婦人病を罹患している可能性もあるため、一度詳しく夫婦で検査を受けてみた方がよいでしょう。

ホルモンバランスが崩れると…?

生理中でないのに出血がある場合に考えられること

生理不順というのは女性の多くが経験している深刻な症状です。
健康な成人女性の場合は生理は28日周期で訪れるものであり、だいたい1週間以内に出血が止まります。

どこからが生理不順かということはなかなか判断がしづらく、人によって「周期がバラバラで一定しない」「期間が長くいつまでも出血する」ということが同時に起こるものです。

実際に婦人科で聞かれる例としては「28日で来ることもあれば45日以上も間が開くことがある」「周期以外のときにも出血が起こる」「徐々に周期が伸びており量が極端に少なくなった」などといったことがあります。

女性の体の月経周期を決めるのは性ホルモンのバランスです。
女性の体の中では「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の二種類が分泌されており、それぞれが順番に周期ごと多く分泌されることで子宮内で排卵をし、妊娠に至らなかった子宮内膜を剥がして体外に排出していきます。

つまりホルモンバランスが崩れることにより、定期的な排卵が起こらなくなり、使用しなかった子宮内膜を上手に排出することができなくなるということです。

妊娠をしていない女性の体に起こる月経不順の原因のほとんどはストレスです。
精神的なストレスはホルモン分泌に大きな影響を与えてしまうため、忙しい仕事に追われていたり、家庭内など人間関係のトラブルを抱えている人によく生理不順が起こります。

出血をしたら必ず状態をチェックする

正常な生理の周期以外でもし出血が起こったら、どういった状況でどんなふうに出血したかということをきちんとチェックしておくようにしましょう。

ピンク色、茶褐色、粘り気のあるおりものといったように、一口に出血といってもさまざまな種類があるものです。

婦人科を受診する場合にはどういった時にどんな出血が起こったかということを正確に告げることにより、的確に症状をつかむことができます。

不正出血とともに生理不順とともによく起こるのが精神の不安定です。
特に黄体ホルモンであるプロゲステロンが大量に分泌されるようになると、心と体が不安定になってしまいがちです。

体がむくんで乳房が張るような感じがあったり、頭痛や肩こり、腰痛といったことが起こります。
肌が荒れて便秘や下痢が起こったり、精神的に不安定になり小さなことでイライラ、カリカリといった反応をするようになります。

ホルモンバランスが崩れて生理が頻発するようになると、子宮内でしっかり子宮内膜が育たず、妊娠しにくくなってしまうでしょう。

反対に生理周期が長すぎる場合には、排卵そのものが起こらない無排卵周期を起こしていることもあり、同様に妊娠が難しくなります。

早期発見が肝要、「子宮頸がん」

近年若年化が進む「子宮頸がん」

子宮頸がんは女性の妊娠・出産に重大な影響を与える病気であることから、厚生労働省が予防ワクチンを接種することを推奨しています。

一方で予防ワクチンを接種することにより重大な副作用を発症する例も見られたことから、現在では十分に注意して接種するようにと言われるようになりました。

子宮頸がんの予防ワクチンについては、その効果や副作用について完全に研究で解明されているわけではなく、現在もさまざまな議論を呼んでいます。

しかしワクチン接種が予防対策として有効であるということもまた100%ではないにしろ確実なことですので、早期に対策をとるための手段として推奨されています。

そもそもなぜ子宮頸がんワクチンの接種が社会的に必要であるような話が出始めたかというと、それは子宮頸がんは早期発見と早期治療が最大の対策であるからです。

女性のみが持つ器官である子宮ですが、その部分にできるガンは「子宮体がん」と「子宮頸がん」の二種類があります。

「子宮頸がん」の特徴は子宮の入り口にあたる子宮頸部にできるということで、20~30代の女性の罹患率が高くなっています。

病気の原因となるのは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスであり、性交渉など外部からの侵入によって感染が起こるのです。

日本国内での調査によると10代後半~20代までの女性のうち、約3割がこのウイルスを保有しているという研究も公表されており、かなり高確率で潜在患者がいるということになります。

通常は2年くらいで自然にウイルスは消滅

子宮頸がんの原因となるHPVは、体内に入ったからといって必ず発症をするというわけではありません。
通常はウイルスが体内に入り込んでも体内の免疫力により、約2年ほどで消滅をします。

しかしHPVの中には体内の免疫力だけでは十分に消滅させることができない強力なタイプもおり、そうしたハイリスク型ウイルスに感染してしまうことにより子宮頸がんを発症する率が高まります。

その他にも外的要因である喫煙や避妊ピルの長期間にわたる使用といったものがHPVの勢いを強めてしまうということも可能性として研究されており、子宮頸がん対策は多方面から考えていく必要があるでしょう。

今すぐに妊娠をしたいと考えている女性でなくとも、10代後半~20代初めくらいから定期的に婦人病の健診を受けることが勧められます。

子宮頸がんは仮に発症をしても自覚症状はほとんどなく、自分でおかしいと感じられるくらいのときにはかなり進行しているという特徴があります。

もし月経時以外に不正出血が頻繁に起こっていたり、月経の量が増えたり長期化するようなことがある場合には罹患の可能性がありますので、早めに婦人科を受診しましょう。

チョコレート嚢胞って?

子宮内膜症が悪化して起こる「チョコレート嚢胞」

「チョコレート嚢胞」というとなにやら美味しそうなイメージがありますが、実際にはかなりグロテスクな症状を伴う病気です。

チョコレート嚢胞という名称は、卵巣内に溜まってしまった血液が茶色い塊のようにみえる事からその名称がつけられました。
同じ症状のことを「タール嚢胞」と呼ぶ場合もあります。

女性に非常に多く見られる症状の一つが子宮内膜症ですが、これは月経の周期に合わせて子宮の内部にある「子宮内膜」が剥がれて排出されていくところ、何らかの原因によって正しく体の外に出ず子宮の表面や卵巣、卵管などの部分に付着してしまうことにより起こるのです。

この子宮内膜組織が卵巣の中に入り込み、そこで増殖をすることにより月経血が排出されずにそこで大きく膨れてしまうということが起こります。

そうして血液が溜まって膨れたものを「嚢胞」と呼び、大きくなってくると卵巣に至る管の部分がねじれてひどい痛みを生じさせます。

この卵管の「茎」がねじれることを「茎捻転(けいねんてん)」といい、さらに進行すると嚢胞が破裂をしたり卵管の癒着を起こすことで不妊の原因になるのです。

なお子宮内膜症が起こりやすい場所としては卵巣の他に直腸やダグラス窩、卵管、子宮筋層、膀胱、尿道、腹壁と多数あるのですが、チョコレート嚢胞が起こるのは卵巣部分のみです。

薬物療法と手術療法による治療

チョコレート嚢胞は軽度なものであれば薬物療法によって徐々に小さくしていきます。
使用される薬品としては「プロゲスチン経口剤」や「低用量ピル」「GnRHa療法」等です。

これらを服用することにより、人為的に女性ホルモンの分泌量をコントロールし、妊娠をしているのと同じ状態を作り出します。

薬物療法は比較的安全に治療を進めることができるメリットがあるのですが、反面で完治をするまで長い時間がかかってしまうのがデメリットです。

妊活のための診療でチョコレート嚢胞が判明したという場合には、一刻も早く治したいと思う人が多いことから、あえて薬物療法ではなく手術を希望することもあります。

手術は2種類あり、「腹腔鏡下手術」と「開腹手術」です。
「腹腔鏡下手術」の場合、体に残る傷が少なく済むため早く治療を望む人に勧められます。

一方で子宮内膜症は40代以上のこの先妊娠を望まない女性にも多く罹患例があることから、そうした場合にはより確実に治療をするため開腹手術をすることがあります。

チョコレート嚢胞は一度摘出をしても5年以内に約3割が再発するという難しい病気です。
そのため、妊娠を希望しない場合には卵巣そのものを取り除いてしまうという治療法が勧められるのです。

子宮内膜症って?

芸能人も多数罹患した、女性によくある病気

子宮内膜症は、子宮の内側を覆っている子宮内膜の組織が本来あるべき場所から逸脱して増殖をしてしまうことによって起こる病気です。

おそらく女性でなくとも、全く病名を聞いたことがないという人はいないでしょう。
というのもこれまで子宮内膜症を罹患し、それを乗り越えたということを告白した芸能人や有名人が多数存在しているからです。

松浦亜弥さんや穴井夕子さん、大黒摩季さんや石田ひかりさんなど多数の女性が病気となってしまったことに悩み、闘病の辛さをのちに語っています。

しかしそうしてかつて子宮内膜症を患った人の多くが、病後に子供を妊娠し、健康に育てていることからもわかるように、過剰に心配をする必要はありません。

とはいえ子宮内膜症になることにより妊娠がしにくくなりつらい症状となってしまうことは確かであるため、妊活をする前には必ず婦人科の診察を受け、早期に治療をしていくことが大切です。

もう少し子宮内膜症という病気について詳しく説明をします。
女性の体の中にある子宮では、周期的に発生する月経のサイクルに従い、子宮の内側にある膜が剥がれ落ちるということが繰り返されます。

子宮内膜とはこの月経のたびに剥がれ落ちて排出されていくものなのですが、これが子宮の表面や卵巣、卵管といった部分に誤って張り付いてしまうことがしばしば起こるのです。

張り付いた子宮内膜は増殖を起こし月経が起こるたびに出血をすることになります。
しかし正常な子宮内での出血ではないことから血液が体の中にたまることになり、重い生理痛や月経時の出血量の増加を招いてしまうでしょう。

ひどくなってくると腰痛や排便痛、性交痛といったことが起こり日常生活にも重大な支障が発生することになります。

妊娠中は一時的に症状が緩和することも

実際に子宮内膜症を患った経験のある人の話を聞いてみると、最初は強い腰痛による体調不良を起こすことが自覚症状となっています。

生まれつき生理が重く、痛み止めなどがなければ日常生活も送れないといった体質をしている人も、子宮内膜症を患いやすい人といえるでしょう。

結婚し、妊娠を考えるようになって初めて婦人科を受診して、そこで自分が子宮内膜症であることがわかったという例も非常に多く見られます。

妊娠をすると自然に月経が止まるので出血がなくなり、自然に症状が改善したかのように思えることもあります。
ただし子宮内膜症がひどい場合には一時的に薬品によって生理を止める治療を行うため、治療中には妊娠をすることができません。

なお子宮内膜症の症状があるうちに妊娠をした場合、それが胎児の健康状態に悪影響を与えるということはありませんので安心してください。